福岡市博物館の見どころ徹底解説|国宝金印から黒田家の名宝まで魅力を紹介

福岡市博物館は、福岡市早良区百道浜に位置する歴史博物館です。国宝「金印」をはじめ、黒田家ゆかりの貴重な文化財を数多く所蔵しています。1990年の開館以来、福岡の歴史と文化を伝える拠点として多くの来館者を迎えてきました。
本記事では、福岡市博物館の見どころ、展示内容、アクセス方法、料金情報など、訪問前に知っておきたい情報を網羅的にお伝えします。歴史ファンから刀剣ファン、家族連れまで、あらゆる方に役立つ内容となっています。
福岡市博物館とは|基本情報と施設概要
福岡市博物館は、1989年に開催されたアジア太平洋博覧会を契機に誕生しました。福岡市の歴史、民俗、文化を体系的に紹介する総合博物館として、多くの人々に親しまれています。
館内には常設展示室、企画展示室、特別展示室の3つの展示スペースがあります。常設展示室の面積は2,121平方メートルに及び、「FUKUOKAアジアに生きた都市と人びと」というテーマのもと、福岡の歴史を多角的に展示しています。
所在地は福岡市早良区百道浜3丁目1-1です。シーサイドももちエリアに位置し、福岡タワーや福岡PayPayドームなど、福岡を代表する施設が集まるエリアにあります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 開館年 | 1990年(平成2年)10月18日 |
| 所在地 | 福岡市早良区百道浜3丁目1-1 |
| 電話番号 | 092-845-5011 |
| 常設展示面積 | 2,121平方メートル |
| 駐車場 | 無料(普通車180台、大型バス10台) |
博物館の建物は、シーサイドももちの景観に調和したモダンな設計が特徴です。広々とした館内では、ゆったりと展示を鑑賞することができます。
開館時間と休館日|訪問前に確認すべき情報
福岡市博物館を訪れる際には、開館時間と休館日を事前に確認しておくことが大切です。特に遠方から訪れる場合は、スケジュールをしっかり立てておきましょう。
通常の開館時間は午前9時30分から午後5時30分までです。最終入館は午後5時となっています。夏季期間は開館時間が延長されることがあり、夜間まで展示を楽しめる日も設定されています。
休館日は毎週月曜日です。ただし、月曜日が祝日または休日にあたる場合は開館し、翌平日が休館となります。年末年始は12月28日から1月4日まで休館となるため注意が必要です。
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 開館時間 | 9時30分から17時30分(入館は17時まで) |
| 夏季延長 | 7月下旬から8月下旬の金土日祝は20時まで開館 |
| 休館日 | 毎週月曜日(祝休日の場合は翌平日) |
| 年末年始休館 | 12月28日から1月4日まで |
展示替えや施設メンテナンスにより臨時休館となる場合もあります。訪問前には公式サイトで最新情報を確認することをおすすめします。
観覧料金と割引制度|お得に楽しむ方法
福岡市博物館の観覧料は、博物館としては比較的リーズナブルな設定となっています。常設展示と企画展示は共通の観覧料で楽しむことができます。
一般の観覧料は200円、高校生・大学生は150円です。20名以上の団体の場合は、一般150円、高校生・大学生100円と割引が適用されます。中学生以下は無料で入館できるため、家族連れにも優しい料金設定といえます。
| 区分 | 個人 | 団体(20名以上) |
|---|---|---|
| 一般 | 200円 | 150円 |
| 高校生・大学生 | 150円 | 100円 |
| 中学生以下 | 無料 | 無料 |
各種手帳をお持ちの方には観覧料の減免制度があります。身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳をお持ちの方とその介護者1名は無料です。また、福岡市・北九州市・熊本市・鹿児島市にお住まいの65歳以上の方も無料となります。
毎年11月3日の文化の日は、常設展・企画展を無料で観覧できます。この機会を利用して訪れるのもおすすめです。支払いにはクレジットカード、電子マネー、QRコード決済も利用可能です。
なお、特別展は別途観覧料が設定されます。人気の展覧会は混雑が予想されるため、オンラインでの事前チケット購入も検討してみてください。
福岡市博物館の目玉|国宝「金印」の魅力
福岡市博物館最大の見どころは、国宝に指定されている「金印」です。正式名称は「漢委奴国王」印で、日本の古代史を語る上で欠かせない貴重な史料となっています。
金印は1784年(天明4年)2月23日に、現在の福岡市東区志賀島で発見されました。田んぼの水路を修理していた農民が偶然見つけたもので、発見から約240年が経過した現在も輝きを放っています。
金印のサイズは意外なほど小さく、印面の一辺は約2.35センチメートルです。総高は約2.24センチメートル、重量は約108.7グラムで、金の含有率は95.1パーセントと非常に高純度です。
印面には「漢」「委奴」「国王」という5文字が三行にわたって刻まれています。読み方は「かんのわのなのこくおう」です。つまみの部分は蛇がとぐろを巻いた形をしており、紐を通すための穴が開いています。
金印は、中国の後漢王朝の皇帝光武帝が西暦57年に「倭奴国王」に授けたものと考えられています。弥生時代後期の日本と中国との外交関係を示す、極めて重要な歴史資料です。
金印の歴史的価値は計り知れません。当時の中国では、印の材質やつまみの形によって持ち主の身分や地位を表していました。金製で蛇のつまみを持つこの印は、倭の奴国王が後漢王朝から南方の異民族の王として認められていたことを示しています。
福岡市博物館の常設展示室では、この金印を常時公開しています。ただし、他館への貸し出し期間中は展示されていない場合があります。訪問前に公式サイトで展示状況を確認することをおすすめします。
黒田家資料と名刀|刀剣ファン必見の展示
福岡市博物館のもう一つの大きな魅力は、旧福岡藩主・黒田家に伝来した貴重な資料の数々です。黒田官兵衛(孝高)・長政親子ゆかりの品々が多数所蔵されています。
黒田家資料は、福岡市博物館の企画展示室2「黒田記念室」で展示されています。甲冑、刀剣、古文書など、黒田家の歴史を伝える品々が年間を通じて公開されています。
福岡市博物館が所蔵する刀剣の中でも、特に注目すべきは3振りの名刀です。国宝「圧切長谷部(へしきりはせべ)」、国宝「日光一文字」、そして天下三名槍の一つ「日本号」は、刀剣ファンの間で絶大な人気を誇ります。
国宝「圧切長谷部」
圧切長谷部は、織田信長がかつて所持していた名刀です。信長が茶坊主を手討ちにした際、棚の下に隠れた茶坊主を棚ごと「へし切り」にしたことから、この名が付けられたと伝わります。後に黒田官兵衛に下賜され、黒田家の家宝となりました。
国宝「日光一文字」
日光一文字は、備前福岡一文字派の作とされる太刀です。北条氏直から黒田官兵衛に贈られたもので、刀身の美しさと歴史的価値から国宝に指定されています。
名槍「日本号」
日本号は、黒田節の歌詞でも知られる天下三名槍の一つです。黒田家の重臣・母里友信が福島正則から酒を飲み干した褒美として譲り受けた逸話が有名です。刃の長さが一尺以上ある大身鑓で、その堂々たる姿は見る者を圧倒します。
| 刀剣名 | 分類 | 由来 |
|---|---|---|
| 圧切長谷部 | 国宝・刀 | 織田信長より黒田官兵衛に下賜 |
| 日光一文字 | 国宝・太刀 | 北条氏直より黒田官兵衛に贈呈 |
| 日本号 | 名槍 | 福島正則より母里友信に譲渡 |
これらの名刀は常設展示ではなく、期間限定での公開となっています。例年、圧切長谷部は1月頃、日光一文字は2月頃に展示されることが多いです。2026年も1月から圧切長谷部、2月から日光一文字の公開が予定されています。
刀剣乱舞のファンにとって、これらの刀剣は「聖地巡礼」の目的地としても人気です。展示期間中は多くのファンが訪れるため、混雑を避けたい場合は平日の訪問をおすすめします。
常設展示の見どころ|福岡の歴史を体感する
福岡市博物館の常設展示室では、「FUKUOKAアジアに生きた都市と人びと」をテーマに、福岡の歴史を縄文時代から現代まで体系的に紹介しています。
常設展示は11のコーナーで構成されており、金印の展示室から始まります。その後、時代順に福岡の歴史をたどりながら、アジアとの交流の歴史や、福岡の人々の暮らしを学ぶことができます。
展示の大きな特徴は、福岡がアジアの玄関口として果たしてきた役割に焦点を当てている点です。大陸との交流によって発展してきた福岡の歴史を、豊富な出土品や史料を通じて理解することができます。
注目の展示物「アロー号」
常設展示室には、現存する最古の動く国産乗用自動車「アロー号」も展示されています。1916年(大正5年)に福岡出身のエンジニア・矢野倖一が製作したもので、日本機械学会の「機械遺産」にも認定されています。
アロー号は実際に走行可能な状態で保存されており、2016年には完成100周年を記念して福岡市博物館の前庭を走行しました。日本の自動車産業の黎明期を物語る貴重な資料です。
博多の歴史と文化
常設展示では、中世の博多が国際貿易都市として栄えた様子も紹介されています。博多商人の活躍、博多織や博多人形などの伝統工芸品、祇園山笠に代表される祭り文化など、博多の豊かな文化を知ることができます。
見学の所要時間は1時間から2時間程度が目安です。じっくり展示を見たい方は、余裕を持ったスケジュールで訪れることをおすすめします。30万件以上の資料データベースにアクセスできるタッチパネル端末も設置されており、より深く学びたい方に便利です。
企画展示と特別展|見逃せないイベント情報
福岡市博物館では、常設展示に加えて、年間を通じてさまざまな企画展示や特別展が開催されています。これらの展覧会では、テーマに沿った貴重な資料が期間限定で公開されます。
企画展示室1では、福岡の歴史や文化に関連するテーマ展示が行われています。考古学的な発見から民俗文化まで、幅広いテーマが取り上げられます。
企画展示室2は「黒田記念室」として、黒田家資料を中心とした展示が行われています。前述の国宝刀剣もこの展示室で公開されることが多いです。
特別展示室では、大規模な特別展が開催されます。他の博物館や美術館から借り受けた作品を含む大型企画が行われ、福岡では見る機会の少ない貴重な資料に出会えることもあります。
2026年2月21日から4月12日までは、特別展「魔法の歴史スコープ~見つめてみよう福岡の今~」が開催予定です。人と環境の関わりの歴史をテーマにした展覧会となっています。
企画展示や特別展の情報は、博物館の公式サイトや年間スケジュールで確認できます。人気の展覧会は混雑が予想されるため、早めの訪問や平日の来館をおすすめします。
福岡ミュージアムウィークなどのイベント期間中は、講演会やワークショップ、バックヤードツアーなどの特別プログラムも実施されています。通常では体験できない博物館の裏側を知る貴重な機会です。
アクセス方法|電車・バス・車での行き方
福岡市博物館へは、電車、バス、車のいずれでもアクセス可能です。それぞれの交通手段について詳しく解説します。
地下鉄でのアクセス
福岡市営地下鉄を利用する場合、最寄り駅は西新駅(1番出口)または藤崎駅です。博多駅から西新駅までは約13分、天神駅からは約7分で到着します。西新駅からは徒歩約15分です。
藤崎駅で下車した場合は、1階のバスターミナルから西鉄バスに乗り換えて約10分で博物館に到着できます。
バスでのアクセス
西鉄バスを利用する場合、博物館北口または博物館南口バス停で下車します。博多駅からは約25分、天神からは約20分です。
| 出発地 | バス停 | 行先番号 | 所要時間 |
|---|---|---|---|
| 博多駅 | 博多バスターミナル1階5番 | 312 | 約25分 |
| 博多駅 | 博多バスターミナル1階6番 | 306 | 約25分 |
| 天神 | 天神高速バスターミナル前1A | 302 | 約20分 |
車でのアクセス
車で訪れる場合、福岡都市高速道路の百道(ももち)ランプから約3分で到着します。博物館には無料駐車場が完備されており、普通車180台、大型バス10台を収容できます。ただし、満車の場合は入場制限が行われることがあります。
博多港国際ターミナルからのアクセス
クルーズ船などで博多港国際ターミナルに到着した場合は、西鉄バス80番またはBRTで天神ソラリアステージ前まで移動し、そこから地下鉄かバスを利用します。所要時間は約35分です。
館内施設とサービス|快適に過ごすための情報
福岡市博物館には、来館者が快適に過ごせるさまざまな施設やサービスが整っています。事前に知っておくと、より充実した時間を過ごせます。
ミュージアムショップ
1階にはミュージアムショップがあり、金印のレプリカやオリジナルグッズ、図録などを購入できます。黒田家ゆかりの刀剣関連グッズも人気です。お土産選びにも最適です。
喫茶・談話室
2階には喫茶・談話室があります。持ち込みの飲食が可能なスペースとなっており、見学の合間に休憩することができます。なお、レストランの営業は終了しています。
館外の西側にはオープンテラスがあり、自動販売機も設置されています。天気の良い日は屋外での休憩もおすすめです。
バリアフリー対応
福岡市博物館はバリアフリーに配慮した施設設計となっています。車いす対応のエレベーター、授乳室、おむつ交換台などが完備されています。車いすやベビーカーの無料貸し出しも行っています。
| 施設・サービス | 場所・詳細 |
|---|---|
| コインロッカー | 1階総合案内横、2階読書室横(無料) |
| 車いす貸出 | 1階(無料) |
| ベビーカー貸出 | 1階(無料) |
| 授乳室 | 1階 |
| AED | 1階運営課 |
写真撮影について
展示室内での写真撮影は、一部制限があります。撮影禁止の表示がある展示物は撮影できません。撮影可能な場合でも、ストロボの使用は禁止されています。
館内1階では、ふた付きの容器に入った飲み物を持ち込むことができます。展示室内での筆記用具は鉛筆のみ使用可能です。
周辺観光スポット|博物館と一緒に楽しむ
福岡市博物館の周辺には、魅力的な観光スポットが数多くあります。博物館の見学と合わせて訪れることで、充実した福岡観光を楽しめます。
福岡タワー
福岡市博物館から徒歩圏内にある福岡タワーは、海浜タワーとしては日本一の高さ(234メートル)を誇ります。展望室からは博多湾や福岡市街を一望できます。夜のイルミネーションも人気です。
シーサイドももち海浜公園
博物館の北側に広がる人工ビーチの公園です。白い砂浜が続く美しい景観で、天気の良い日は散歩やビーチスポーツを楽しむ人々で賑わいます。中央にはウェディング施設としても人気のマリゾンがあります。
福岡PayPayドーム
プロ野球チーム・福岡ソフトバンクホークスの本拠地です。野球観戦のほか、コンサートやイベントも開催されています。ドーム周辺には商業施設も充実しています。
マークイズ福岡ももち
博物館から徒歩圏内にある大型商業施設です。ショッピングや食事を楽しめます。映画館も併設されており、一日中楽しめるスポットです。
| スポット名 | 博物館からの距離 | 特徴 |
|---|---|---|
| 福岡タワー | 徒歩約5分 | 海浜タワー日本一、展望台 |
| シーサイドももち海浜公園 | 徒歩約3分 | 人工ビーチ、散策 |
| 福岡PayPayドーム | 徒歩約15分 | 野球観戦、イベント |
| マークイズ福岡ももち | 徒歩約10分 | ショッピング、映画 |
シーサイドももちエリアは、天神からバスで約15分とアクセスも良好です。博物館を中心に、半日から一日かけてエリア全体を楽しむ観光プランがおすすめです。
福岡市博物館を訪れる際のポイントと注意事項
福岡市博物館は、国宝「金印」をはじめとする貴重な文化財を所蔵する、福岡を代表する博物館です。訪問を計画している方に向けて、重要なポイントをまとめます。
見学の所要時間は1時間から2時間程度を見込んでおくと良いでしょう。じっくり展示を見たい方や、特別展も鑑賞したい方は、さらに余裕を持った時間配分をおすすめします。
国宝刀剣「圧切長谷部」や「日光一文字」は期間限定公開です。これらの刀剣を目当てに訪れる場合は、必ず事前に展示スケジュールを確認してください。展示期間中は特に混雑が予想されます。
観覧料は一般200円と非常にリーズナブルです。中学生以下は無料で、各種割引制度も充実しています。特別展は別途料金がかかりますので、予算に応じて計画を立てましょう。
アクセスは地下鉄西新駅から徒歩15分、またはバス利用が便利です。車の場合は無料駐車場を利用できますが、混雑時は満車となる可能性があります。
福岡市博物館は、歴史ファン、刀剣ファン、家族連れなど、幅広い層に楽しんでいただける施設です。福岡タワーやシーサイドももち海浜公園など周辺観光と組み合わせることで、より充実した福岡観光を楽しめます。
福岡を訪れる際には、ぜひ福岡市博物館で日本の歴史と文化に触れてみてください。国宝の金印や名刀を間近で見る体験は、きっと忘れられない思い出となるでしょう。
