児童発達支援施設収益計算システム【那珂川市】
ハルデイズ収支計算システム機能説明
ツール全体の概要:
このシステムは、那珂川市(6級地・1単位=10.36円)の児童発達支援施設「ハルデイズ」専用の収益・収支シミュレーションシステムです。令和6年度の報酬改定に対応しており、5つのタブ構成で開業前の事業計画から日々の収益確認まで幅広く活用できます。ブラウザ上で動作するため、インストール不要で使用できます。
①1日計算タブ:
1日あたりの収益をリアルタイムで計算するタブです。以下の項目を入力・選択して「計算」ボタンを押すことで、1日分の給付費が即座に表示されます。
- 利用者数(1〜10名):その日の実利用者数を入力します。
- 時間区分:区分1(30分〜1時間30分・901単位)、区分2(1時間30分〜3時間・928単位)、区分3(3時間〜5時間・980単位)の3種類から選択します。
- 専門的支援体制加算:保育士5年以上経験者等の要件を満たす場合にチェックを入れると、123単位/日が加算されます。
- 福祉専門職員配置等加算:Ⅰ(15単位)・Ⅱ(10単位)・なしから選択します(Ⅰ・Ⅱは排他制御)。
- 送迎加算:送迎を行った利用者数を入力すると、108単位/人が加算されます。
- 個別サポート加算:Ⅰ(120単位)またはⅡ(150単位)の対象者数を入力します。
計算結果として、1人あたり単価・総単位数・総給付費(10割)・国保連給付費(9割)・利用者負担合計(1割)・単価内訳テーブルが表示されます。
②月次計算タブ:
1ヶ月分の収益を詳細に計算するタブです。1日計算の設定に加え、以下の月次加算項目も設定できます。
- 営業日数:月の稼働日数(通常22日前後)を入力します。
- 欠席時対応加算:欠席連絡のあった件数を入力すると、94単位/回(月4回上限)が加算されます。
- 利用者負担上限額管理加算:上限額管理を行った利用者数を入力すると、150単位/月/人が加算されます。
- 家族支援加算・子育てサポート加算・関係機関連携加算:各回数を入力すると、それぞれの単位数が加算されます。
- 専門的支援実施加算:月の実施回数(月4〜6回上限)を入力すると、150単位/回が加算されます。
- 処遇改善加算:Ⅰ(13.1%)・Ⅱ(12.8%)・Ⅲ(11.8%)・なしから選択します。基礎給付費合計に対して乗率を掛けた金額が別途加算されます。
計算結果として、月間総収入・基本給付費・処遇改善加算額・国保連給付費・利用者負担合計・詳細内訳テーブル・サマリーグリッドが表示されます。
③収支計算タブ:
月次収入に対して支出を入力し、月間の損益を計算するタブです。月次計算タブで収入を計算した後に使用します。
- 固定支出項目:家賃・給与総額・水道光熱費・通信費・保険料・その他費用を入力できます。
- 支出項目の動的追加:「項目を追加」ボタンで任意の支出科目を自由に追加できます。
- 計算結果:月間収入・月間支出・月間収支(黒字/赤字)がカード形式で色分け表示されます。また支出内訳テーブルも出力され、各費目の構成比が確認できます。
④年間予測タブ:
開業から12ヶ月間の収支推移を月別に予測するタブです。
- 各月の営業日数と1日平均利用者数を個別に設定できるため、開業当初の利用者が少ない時期から徐々に増加していく実態に合わせたシミュレーションが可能です。
- 固定費を設定すると、各月の収入・支出・差引・累計損益が一覧表で表示されます。
- 損益分岐点(黒字転換月)が自動で算出・ハイライト表示されます。
- 収支推移グラフ(収入バー+累計折れ線)で視覚的に年間の財務状況を把握できます。
- 年間サマリーとして、年間総収入・総支出・差引・延べ利用者数・月平均収入が表示されます。
⑤加算一覧タブ:
令和6年度対応の加算項目を一覧で確認できる参照用タブです。各加算の単位数・単価(10.36円換算)・算定要件・算定上限が表になっており、届出や計画作成の際に参考として活用できます。
保存・出力機能:
- ブラウザ保存:入力した内容がブラウザに自動保存されるため、次回開いたときに復元されます。
- CSV書き出し:計算結果をCSV形式(BOM付きUTF-8)でダウンロードでき、Excelで開いて収支予算書の作成に活用できます。
- 印刷対応:印刷ボタンを押すと、画面表示が印刷用レイアウトに最適化され、ブラウザの印刷ダイアログが起動します。PDFとして保存することも可能です。
前提条件(固定設定):
このシステムは以下の条件を固定値として内部設定しています。
- 那珂川市(6級地)・1単位=10.36円
- 令和6年(2024年)4月以降の報酬体系
- 国保連給付費9割・利用者負担1割
- 定員10名以下の一般型児童発達支援事業所
福岡県那珂川市 ハルデイズ 児童発達支援施設 全加算解説
【前提】那珂川市の1単位単価の確定値
那珂川市は令和6年度から6級地に変更となりました。児童発達支援(センター以外・重症心身障害児以外)の正確な1単位単価は10.36円です。
$$1単位=10.36円(那珂川市・6級地・一般型)$$
重症心身障害児を支援する場合は1単位=10.46円となりますが、ハルデイズは一般型のため10.36円が適用されます。
【基本報酬】時間区分制(令和6年4月〜)
加算の前提となる基本報酬は以下のとおりです。定員10名以下の一般型事業所の場合、支援時間によって3区分から選択します。
| 時間区分 | 支援時間 | 単位数/日 | 単価(10.36円換算) |
|---|---|---|---|
| 区分1 | 30分〜1時間30分 | 901単位 | 9,334円 |
| 区分2 | 1時間30分超〜3時間 | 928単位 | 9,614円 |
| 区分3(標準) | 3時間超〜5時間 | 980単位 | 10,153円 |
ハルデイズでは3時間以上の支援を提供する区分3(980単位)が標準となります。
【カテゴリ①】基本的な運営・利便性に関する加算
①送迎加算(イ)
利用児童を自宅・学校等と事業所間で送迎した場合に片道ごとに算定します。往復であれば1日2回分が算定できます。ハルデイズの場合は往復送迎を前提とすると1日108単位の算定が標準です。
$$54単位(片道)\times2=108単位/日\times10.36円=1,119円/日$$
| 種別 | 単位数 | 条件 |
|---|---|---|
| 一般児童(片道) | 54単位 | 通常送迎 |
| 同一事業所内での送迎 | 37単位 | 70%換算 |
| 重症心身障害児(片道) | 40単位 | 重症のみ |
| 医療的ケア児 | 80単位 | 重度医ケア |
なお令和6年度から安全計画の作成が義務化されており、添乗員の配置等の安全対策も遵守する必要があります。
②欠席時対応加算
利用予定日の前々日〜当日に急病等で欠席の連絡があり、職員が家族への連絡調整や相談援助を行った場合に算定できます。記録が必須で、月4回が上限です。
$$94単位/回\times10.36円=974円/回(月4回上限)$$
※令和6年度に欠席時対応加算(Ⅱ)は廃止されており、現在は94単位のみです。
③利用者負担上限額管理加算
複数の福祉サービスを利用している児童に対し、自事業所が上限額管理を行った場合に月1回算定できます。受給者証への上限管理事業所の記載が必要で、管理結果表を関係事業所に送付し、請求時に実績記録票と管理票の添付が必要です。
$$150単位/月\times10.36円=1,554円/月(月1回上限)$$
④食事提供加算(児童発達支援のみ)
低所得世帯等(非課税世帯等)の児童に対して食事を提供した場合に算定できます。ハルデイズが給食を提供する場合は非課税世帯の利用者に対して算定可能です。
| 種別 | 単位数 |
|---|---|
| 通常 | 30単位/日 |
| 調理員を配置している場合 | 40単位/日 |
【カテゴリ②】人員配置・専門性に関する加算
⑤専門的支援体制加算(令和6年新設)
旧「専門的支援加算」が廃止・統合され、令和6年度に新設された加算です。理学療法士・作業療法士・言語聴覚士のほか、児童福祉事業に5年以上従事した保育士・児童指導員・心理担当職員等を常勤換算で1.0以上配置した場合に毎日算定できます。ハルデイズの保育士3名のうち、5年以上の児童福祉事業経験を持つ方がいれば算定要件を満たします。
$$123単位/日\times10.36円=1,274円/日$$
| 事業所区分 | 単位数/日 |
|---|---|
| 一般型(定員10名以下) | 123単位 |
| 重症心身障害型(定員5名) | 247単位 |
| 児童発達支援センター | 15〜41単位 |
⑥専門的支援実施加算(令和6年新設)
専門的支援体制加算と併用可能な加算です。理学療法士等(常勤換算不要・1名以上配置)が個別・集中的な支援計画(専門的支援実施計画)を作成し、個別支援計画とは別に保護者の同意を得て支援を実施した場合に算定します。1回30分以上の支援が必要で、月の利用日数に応じて算定上限回数が変わります。
$$150単位/回\times10.36円=1,554円/回$$
| 月の利用日数 | 月の算定上限 |
|---|---|
| 12日未満 | 4回/月 |
| 12日以上 | 6回/月 |
⑦児童指導員等加配加算(令和6年変更)
基準人員に加えて、児童指導員・保育士・理学療法士等をさらに1名以上(常勤専従または常勤換算1.0以上)配置した場合に算定できます。令和6年度改定で単位数と要件が大幅に見直されました。専門的支援体制加算との重複算定は原則できません(専門職配置部分)。
| 配置職種 | 定員10名以下 |
|---|---|
| 理学療法士等 | 187単位/日 |
| 専門職員(保育士5年以上等) | 123単位/日 |
| 児童指導員・保育士 | 90単位/日 |
| その他の従業者 | 70単位/日 |
⑧福祉専門職員配置等加算
社会福祉士・介護福祉士・精神保健福祉士・保育士・児童指導員等の有資格者の占める割合に応じて算定します。全常勤職員に占める有資格者の比率で段階が決まります。
| 区分 | 要件 | 単位数/日 |
|---|---|---|
| Ⅰ | 常勤職員の35%以上が有資格者 | 15単位 |
| Ⅱ | 常勤職員の25%以上が有資格者 | 10単位 |
| Ⅲ | 介護等業務従事者の30%以上が有資格者 | 6単位 |
ハルデイズは保育士3名全員が常勤の場合、常勤職員の100%が有資格者となるためⅠ(15単位/日)が算定できます。
⑨看護職員加配加算(重症心身障害型のみ)
重症心身障害児を主に支援する事業所が看護師を配置する場合に算定します。ハルデイズが一般型の場合は対象外ですが、将来的に医療的ケア児支援を拡充する際に参考になります。
$$400〜800単位/日$$
【カテゴリ③】障害特性・支援内容に関する加算
⑩個別サポート加算Ⅰ(令和6年変更)
ケアニーズが高い障害児(重症心身障害等、著しく重度の障害児)に対し支援を行った日に算定できます。令和6年度改定で要件が厳格化され、対象となる児童が絞られました。通所給付決定申請時の「5領域11項目調査」の結果で判定されます。
$$120単位/日\times10.36円=1,243円/日$$
児童発達支援における対象要件は、3歳未満の場合は食事・排泄・入浴・移動の4項目中2項目以上に全介助または一部介助が必要な児童であり、3歳以上の場合は上記4項目のうち1項目以上が一部介助以上、かつ行動障害・精神症状項目のいずれかが週1回以上ある児童が対象です。
⑪個別サポート加算Ⅱ
要保護児童・要支援児童に対し、児童相談所やこども家庭センター等と連携して支援を行った日に算定できます。
$$150単位/日\times10.36円=1,554円/日$$
⑫強度行動障害児支援加算(令和6年変更)
強度行動障害を有する児童に対して、強度行動障害支援者養成研修(基礎・実践)修了者を配置して支援を行った場合に算定します。
| 区分 | 単位数/日 |
|---|---|
| 基礎研修修了者を配置 | 200単位 |
| 実践研修修了者を配置 | 500単位 |
⑬集中的支援加算(令和6年新設)
状態が悪化した児童等に対し、外部の専門家を交えた集中的・計画的な支援チームを編成して支援を実施した場合に算定できます。手続きが複雑で書類も多いですが、高単価のため、対象児童がいる場合は積極的に活用したい加算です。
$$1,000単位/回\times10.36円=10,360円/回$$
⑭医療連携体制加算(Ⅰ〜Ⅶ)
医療機関と連携して看護師が訪問し、利用児童への看護や職員への医療的ケア指導を行った場合に算定します。Ⅶのみ令和6年度で250単位に引き上げられました。
| 区分 | 単位数/日 | 内容 |
|---|---|---|
| Ⅰ | 32単位 | 看護1時間未満(8名まで) |
| Ⅱ | 63単位 | 看護1〜2時間未満 |
| Ⅲ | 125単位 | 看護2時間以上 |
| Ⅳ | 400〜800単位 | 医療的ケア児4時間未満 |
| Ⅴ | 800〜1,600単位 | 医療的ケア児4時間以上 |
| Ⅵ | 500単位 | 喀痰吸引等の指導 |
| Ⅶ | 250単位 | 認定特定行為業務従事者による喀痰吸引等 |
⑮視覚・聴覚・言語機能障害児支援加算
視覚・聴覚・言語機能に障害のある児童に対し、専門的な支援を行った場合に算定できます。
$$100単位/日\times10.36円=1,036円/日$$
⑯人工内耳装用児支援加算(児童発達支援のみ)
人工内耳を装用している児童に対し専門的支援を実施した場合に算定します。
$$150〜603単位/日$$
⑰入浴支援加算
入浴の支援を実施した場合に月8回を上限として算定できます。
$$55単位/回(児発)\times10.36円=570円/回(月8回上限)$$
【カテゴリ④】家族支援・移行・連携に関する加算
⑱家族支援加算(令和6年新設)
保護者の同意を得て、個別支援計画に基づいて相談援助を行った場合に月4回を上限として算定します。形態によって単位数が異なります。
| 形態 | 単位数/回 |
|---|---|
| Ⅰ-イ居宅訪問(1時間以上) | 300単位 |
| Ⅰ-ロ居宅訪問(1時間未満) | 200単位 |
| Ⅰ-ハ事業所内対面 | 100単位 |
| Ⅰ-ニオンライン | 80単位 |
| Ⅱ-イ事業所内対面 | 80単位 |
| Ⅱ-ロオンライン | 60単位 |
⑲子育てサポート加算(令和6年新設)
事業所内で利用者や家族に対する相談援助を行った場合に算定します。家族支援加算との同日算定は不可で、月4回が上限です。
$$80単位/回\times10.36円=829円/回(月4回上限)$$
⑳関係機関連携加算(令和6年変更)
学校・保育所・こども園等の関係機関との連絡調整・援助者会議等を行った場合に算定します。月1回が上限です。
| 区分 | 単位数/回 |
|---|---|
| Ⅰ(学校等との会議) | 250単位 |
| Ⅱ(保育所・幼稚園等との調整) | 200単位 |
| Ⅲ(連絡調整・相談援助) | 150単位 |
| Ⅳ(就学前後の移行支援・1回限り) | 200単位 |
㉑事業所間連携加算
他の児童発達支援事業所や放課後等デイサービスと連携して支援内容を協議・共有した場合に算定できます。
| 区分 | 単位数/回 |
|---|---|
| Ⅰ(連携会議等) | 500単位 |
| Ⅱ(情報共有・相談) | 150単位 |
㉒保育・教育等移行支援加算(令和6年変更)
退所後30日以内に保育所等への移行を支援し、居宅または保育所等への訪問を行った場合に算定します。入所中2回・退所後2回を上限とします。他の社会福祉施設への入所後は算定不可です。
$$500単位/回\times10.36円=5,180円/回$$
㉓延長支援加算(令和6年変更)
営業時間外(基本報酬の時間区分上限の5時間を超えた場合)の支援に対して算定できます。障害の程度や支援時間によって単位数が異なります。
| 延長時間 | 一般障害児 | 重症・医療ケア児 |
|---|---|---|
| 1時間未満 | 61単位/日 | 128単位/日 |
| 1〜2時間未満 | 92単位/日 | 192単位/日 |
| 2時間以上 | 123単位/日 | 256単位/日 |
【カテゴリ⑤】処遇改善加算(月次)
㉔福祉・介護職員等処遇改善加算(令和6年統合・再編)
旧「処遇改善加算」「特定処遇改善加算」「ベースアップ等支援加算」が令和6年度に統合されました。その月の基本報酬と各種加算の合計単位数に加算率を乗じて算定します。
$$月間収入合計単位数\times加算率\times10.36円=処遇改善加算額$$
| 区分 | 加算率(児童発達支援) | 要件概要 |
|---|---|---|
| Ⅰ | 13.1% | 最上位。賃金改善・キャリアパス要件すべて満たす |
| Ⅱ | 12.8% | キャリアパス要件一部 |
| Ⅲ | 11.8% | 要件一部緩和 |
| Ⅳ | 5.1% | 最低限の要件のみ |
ハルデイズが処遇改善加算Ⅰを取得した場合の試算例(利用者10名・22日稼働・区分3)は以下のとおりです。
$$980単位\times10名\times22日\times13.1%\times10.36円≒293,000円/月$$
【減算一覧】必ず避けるべき項目
加算と同様に重要なのが「減算(ペナルティ)」です。令和6年度から要件が厳格化されており、特に以下の減算は開業時から確実に対策が必要です。
| 減算名 | 減算率 | 対策のポイント |
|---|---|---|
| 支援プログラム未公表減算 | ×15% | 5領域を含む支援プログラムを事業所のHP等で公表 |
| 自己評価結果等未公表減算 | ×15% | 年1回、自己評価と保護者評価を実施・公表 |
| 情報公表未報告減算 | ×5% | 障害福祉サービス等情報公表システムへ毎年報告 |
| 虐待防止措置未実施減算 | ×1% | 委員会設置・責任者配置・職員研修の実施 |
| 身体拘束廃止未実施減算 | ×1% | 適正化検討委員会・指針整備・研修 |
| 業務継続計画未策定減算 | ×1% | BCPを自然災害・感染症別に策定 |
| 職員欠如減算 | ×30〜50% | 配置基準(利用者2名につき1名)を常に維持 |
| 児発管欠如減算 | ×30〜50% | 児童発達支援管理責任者の不在を作らない |
| 定員超過利用減算 | ×30% | 定員10名を厳守 |
| 開所時間減算 | ×15〜30% | 届出の開所時間を実態と一致させる |
【ハルデイズ 加算活用シミュレーション】
ハルデイズ(定員10名・保育士3名常勤・往復送迎あり)が取得可能な加算の組み合わせ例は次のとおりです。
$$基本報酬(区分3)=980単位$$
$$+専門的支援体制加算(5年以上経験保育士在籍時)=123単位$$
$$+送迎加算(往復)=108単位$$
$$+福祉専門職員配置等加算Ⅰ(保育士3名全員有資格)=15単位$$
$$合計=1,226単位/日\times10.36円=12,701円/利用者/日$$
月間(22日・10名満員)の試算は以下のとおりです。
$$12,701円\times10名\times22日=2,794,220円$$
$$+処遇改善加算Ⅰ(13.1%)≒366,000円$$
$$月間総収入合計≒3,160,000円$$
⚠️重要な注意事項
加算の算定には都道府県(福岡県)・那珂川市への届出が必要です。算定要件の最終確認は必ず那珂川市障害福祉担当窓口または社会保険労務士・行政書士にご相談ください。算定開始前には職員の資格・経験年数の記録、個別支援計画への記載、保護者への同意書取得などの準備が必要です。
延長支援加算 完全解説(ハルデイズ)
延長支援加算とは
延長支援加算とは、運営規程に定められた通常の営業時間(基本報酬の最長時間区分である5時間)を超えて、保護者の預かりニーズに対応した支援を計画的に行った場合に算定できる加算です。令和6年度の報酬改定で基本報酬が時間区分制に変わったことに伴い、延長支援加算の仕組みも大きく見直されました。
ハルデイズ(那珂川市・6級地・1単位=10.36円)における具体的な収益も含めて解説します。
単位数一覧
延長時間は前後の合計時間で判定します。
| 延長時間 | 一般障害児 | 那珂川市換算 | 重症心身障害児・医療的ケア児 |
|---|---|---|---|
| 30分以上1時間未満 | 61単位/日 | 632円 | 128単位/日 |
| 1時間以上2時間未満 | 92単位/日 | 953円 | 192単位/日 |
| 2時間以上 | 123単位/日 | 1,274円 | 256単位/日 |
$$123単位\times10.36円=1,274円/日/人(2時間以上の延長)$$
ハルデイズが10名全員に2時間以上の延長支援を提供した場合、1日あたりの延長収益は以下のとおりです。
$$1,274円\times10名\times22日=280,280円/月$$
算定の前提条件(重要)
延長支援加算はどの施設でも自動的に算定できるわけではなく、以下の前提条件をすべて満たす必要があります。
①運営規程の営業時間が6時間以上であること
基本報酬の最長区分(5時間)+延長支援(1時間以上)を合計すると最低6時間の営業が必要です。たとえば「9:00〜15:00(6時間)」の営業規程が必要で、5時間しか定めていない施設は算定できません。
②個別支援計画への記載が必須
延長支援の必要な理由・延長時間をあらかじめ個別支援計画に明記しておく必要があります。当日だけの対応では算定できません。
③保護者の同意書が必要
延長支援が必要な理由(保護者の就労状況、保育所等の受入先不足等)を確認し、事前に保護者から書面での同意を取得しておく必要があります。
④職員を2名以上配置すること
延長支援時間帯には、児童発達支援管理責任者(児発管)を含む基準職員1名+追加1名の合計2名以上の職員配置が義務づけられています。ハルデイズの場合、保育士3名体制であれば問題なく対応できます。
⑤実際の延長支援時間を記録すること
支援日誌等に延長支援の開始・終了時刻を毎回記録することが算定の条件です。この記録は運営指導でのチェック対象になります。
算定の仕組み(時間の考え方)
令和6年度改定で最も変わったポイントが「延長時間の計算方法」です。支援時間の前・後の両方で延長を行う場合、それぞれの時間を合算して1つの区分で算定します。
たとえばハルデイズのスケジュール例(基本支援5時間+前後延長)は以下のとおりです。
9:00〜10:00←前延長(1時間)
10:00〜15:00←基本支援(5時間・区分3)
15:00〜16:00←後延長(1時間)
この場合の延長加算は「前1時間+後1時間=合計2時間」として123単位(2時間以上の区分)で算定します。前後を別々に92単位ずつ二重に算定することはできません。
30分以上1時間未満の特別ルール
原則として延長支援加算を算定するには個別支援計画上で1時間以上の延長支援が計画されている必要があります。ただし例外として、利用者都合(寝坊による遅刻・早退など)で実際の延長時間が30分以上1時間未満になった場合のみ、61単位の算定が認められています。事業所都合や計画上から最初から30分未満の延長では算定不可です。
よくある疑問(ケース別Q&A)
Q1.個別支援計画で1時間の延長を定めていたが、利用者都合で30分になった場合は?
個別支援計画上の時間ではなく実際に要した延長時間で算定します。実際が30分以上1時間未満であれば61単位で算定可能です。
Q2.延長支援中に基本支援を算定できなかった場合(途中早退等)は?
延長支援加算は基本報酬が算定されることを前提とした加算です。基本支援が算定できない場合は延長加算のみの算定もできません。代わりに欠席時対応加算(94単位)の算定が可能です。
Q3.営業時間外(開所前・閉所後)の延長支援は算定できる?
延長支援が必要な理由を確認し、個別支援計画に事前に位置づけておけば、営業時間の前後どちらでも算定できます。
Q4.延長支援を前に1時間・後に1時間と両方設定した場合の単位数は?
前後合計2時間として123単位(2時間以上の区分)で1回分を算定します。92単位を2回算定することはできません。
ハルデイズでの活用イメージ
ハルデイズが延長支援加算を活用する場合の典型的なスケジュール例です。
8:30〜9:30前延長支援(1時間)
9:30〜14:30基本支援(5時間・区分3・980単位)
14:30〜15:30後延長支援(1時間)
合計延長時間:前後合計2時間→123単位/日
この場合の1日・1人あたりの総収益(基本報酬+延長加算のみ)は次のとおりです。
$$(980単位+123単位)\times10.36円=11,427円/日/人$$
準備のチェックリスト
延長支援加算を算定する前に確認すべき事項をまとめます。
- 運営規程の営業時間が6時間以上に設定されているか
- 個別支援計画に延長支援時間と必要な理由が記載されているか
- 保護者から延長支援の同意書を取得しているか
- 延長支援時間帯に2名以上の職員配置ができているか(児発管含む)
- 日々の支援日誌に延長開始・終了時刻を記録しているか
- 福岡県・那珂川市への加算届出を行っているか
⚠️注意点
延長支援加算は「保護者の預かりニーズへの対応」が本来の目的であり、単なる在所時間の延長では算定できません。また、算定開始前には福岡県への届出が必要です。詳細は那珂川市の障害福祉担当窓口または社会保険労務士・行政書士にご確認ください。
情報が揃いました。ハルデイズ向けにわかりやすく解説します。
福祉・介護職員等処遇改善加算 完全解説
処遇改善加算
処遇改善加算とは、福祉・介護現場で働く職員の賃金を底上げするための国の支援制度です。障害福祉サービスの職員の賃金は他産業と比べて約6万円の差があることが長年の課題となっており、人材確保と良質なサービス提供を推進するために、事業所が加算を受け取り、それを職員の賃上げに充てる仕組みです。
重要なのは、この加算は事業所の利益として残してはいけないという点です。受け取った加算額は全額を職員の処遇改善(賃金改善)に使い切ることが義務付けられており、使い切れなかった場合は返金処分の対象になります。
令和6年度の大きな変更点:3つの加算が1本化
令和6年6月以降、以下の3種類の加算が「福祉・介護職員等処遇改善加算」として1本化されました。
令和5年度まで存在していた旧制度は以下の3種類でした。
- 福祉・介護職員処遇改善加算
- 福祉・介護職員等特定処遇改善加算
- 福祉・介護職員等ベースアップ等支援加算
この3種類が統合され、令和6年6月以降はⅠ〜Ⅳの4段階区分に再編されました。事務手続きが大幅に簡略化されたほか、加算率も約1.7%引き上げられています。
加算率(ハルデイズ・児童発達支援の場合)
| 区分 | 加算率 | ハルデイズでの位置づけ |
|---|---|---|
| Ⅰ | 13.1% | 最上位。全要件を満たす場合 |
| Ⅱ | 12.8% | 要件の一部を満たす場合 |
| Ⅲ | 11.8% | 要件の一部緩和あり |
| Ⅳ | 5.1% | 最低限の要件のみ |
$$月間収入合計\times13.1%=処遇改善加算額(Ⅰの場合)$$
ハルデイズが最上位のⅠを取得し、利用者10名・22日稼働(正しい単価12,546円)で計算した場合の月次試算は以下のとおりです。
$$12,546円\times10名\times22日\times13.1%=361,322円/月$$
3つの算定要件の詳細
処遇改善加算Ⅰを取得するには、キャリアパス要件・月額賃金改善要件・職場環境等要件の3つをすべて満たす必要があります。開業前から準備が必要な内容が多いため、一つひとつ確認してください。
①キャリアパス要件(5項目)
キャリアパス要件は職員のキャリア形成と賃金体系に関する要件です。加算Ⅰを取得するにはⅠ〜Ⅴのすべてを満たす必要があります。
要件Ⅰ(任用要件・賃金体系の整備)は、職位・職責・職務内容に応じた役職や資格等に対応した賃金体系を就業規則・給与規程に明文化することです。たとえば「保育士1級・2級・3級」といった等級制度や、職位ごとの基本給テーブルを整備します。
要件Ⅱ(研修の実施)は、職員の資質向上のための研修計画を策定し、実際に研修を実施するか、外部研修への参加機会を設けることです。研修計画書と実施記録の両方を保管する必要があります。
要件Ⅲ(昇給の仕組みの整備)は、経験年数・資格・一定基準による定期昇給のいずれかの仕組みを就業規則に整備することです。「入社3年目に基本給を5,000円引き上げる」といった具体的なルールが必要です。
要件Ⅳ(改善後の賃金額)は、経験・技能のある職員のうち1名以上について、処遇改善後の賃金が年額440万円以上になることです。ただし、加算額全体が少額の小規模事業所については免除される場合があります。
要件Ⅴ(専門職員配置等加算の届出)は、福祉専門職員配置等加算等の届出を行っていることです。ハルデイズは保育士3名全員が有資格者のため、福祉専門職員配置等加算Ⅰ(15単位)の届出を行えばこの要件を満たします。
②月額賃金改善要件(2項目)
この要件は、加算のお金を一時金(ボーナス)だけで配るのではなく、毎月の基本給・手当として継続的に引き上げることを求めるものです。
要件Ⅰは、加算額のうち旧・処遇改善加算に相当する部分(新加算Ⅳ相当額)の2分の1以上を基本給または毎月の手当の改善に充てることです。
要件Ⅱは、令和6年6月以降に加算率が引き上げられた分(旧・ベースアップ等支援加算に相当する増加分)の3分の2以上を新たに基本給・手当として引き上げることです。つまり加算が増えた分は、ボーナスではなく月給の底上げに使わなければなりません。
③職場環境等要件(2項目)
職場環境等要件は、職員が働きやすい環境づくりへの取り組みを求めるものです。加算Ⅰでは6区分ごとに2つ以上(生産性向上は3つ以上)の取り組みを実施・公表する必要があります。
6区分の取り組み例は以下のとおりです。入職促進に向けた取り組み(求人での積極的なPR等)、資質の向上やキャリアアップに向けた支援(研修受講のシフト配慮等)、両立支援・多様な働き方の推進(育児休業取得推進等)、腰痛を含む心身の健康管理(ストレスチェック実施等)、生産性向上のための業務改善の取り組み(ICT活用・記録の電子化等)、やりがい・働きがいの醸成(職員表彰制度・アンケート実施等)があり、これらを組み合わせて実施し、障害福祉サービス等情報公表システムで公表する必要があります。
対象となる職員の範囲
令和6年度の改定で対象範囲が拡大されました。以下の職員が配分対象となります。
- 保育士・児童指導員(直接支援職員)
- 児童発達支援管理責任者(令和6年度から新たに対象に追加)
- その他の直接支援業務従事者
なお、事業主である役員(直接支援業務に従事していない場合)は配分対象外です。また、事業所の判断で看護師・調理員・送迎ドライバー等の他職種への配分も柔軟に認められるようになりました。
入金の流れとスケジュール(ハルデイズの場合)
処遇改善加算は基本報酬と同じく国保連経由で支払われますが、サービス提供月の翌々月に入金されます。
4月サービス提供・加算算定
5月国保連へ請求(毎月10日締め)
6月国保連から入金(月末)
ハルデイズが4月開業の場合、最初の処遇改善加算の入金は6月末になります。この2ヶ月のタイムラグを考慮した資金繰り計画が重要です。
手続きの流れ(開業前から実績報告まで)
処遇改善加算の取得には以下のステップが必要です。開業前からの準備が不可欠であるため、早めに着手してください。
STEP1(開業前):就業規則・給与規程の整備として、キャリアパス要件を満たす賃金体系・昇給制度・職位制度を就業規則と給与規程に明記します。社会保険労務士への依頼を強く推奨します。
STEP2(開業前〜開業月):処遇改善計画書の提出として、毎年4月15日前後が提出期限です(自治体により異なる)。これに遅れると4月分から算定できなくなるため、開業準備の最優先事項の一つです。福岡県の指定権者窓口に必ず確認してください。
STEP3(毎月):請求と配分の実施として、毎月の国保連請求に加算額を含めて請求します。受け取った加算額は計画に従って職員に配分し、賃金台帳・銀行振込明細書等の証拠書類を保管します。
STEP4(翌年7月頃):実績報告書の提出として、1年間の加算額と実際の賃金改善額を報告書にまとめて提出します。加算額より賃金改善額が少なかった場合は、賞与等の一時金として追加配分することで返金を回避できます。
運営指導(実地指導)でチェックされるポイント
運営指導では必ず以下の書類・事項が確認されます。開業後から整備・保管を怠らないようにしてください。
| 確認書類 | 内容 |
|---|---|
| 処遇改善計画書 | 年度当初に提出したもの |
| 実績報告書 | 翌年7月に提出したもの |
| 賃金台帳 | 基本給・手当の内訳が確認できるもの |
| 給与規程・就業規則 | キャリアパス要件が明記されたもの |
| 銀行振込依頼書 | 実際の支払い証拠 |
| 研修記録 | 研修計画書と実施記録の両方 |
| 職員への周知記録 | 計画書を職員に説明した議事録等 |
よくある指摘事項と注意点
実際の運営指導で多く指摘されるのは次のような事項です。職員ごとの個別研修計画が未作成のまま研修を実施していた、処遇改善計画書を職員に周知した記録がない、給与規程に賃金改善に関する規程が明確でない、直接支援に従事していない役員に配分してしまっていた、といったケースが典型的な指摘内容です。
これらはいずれも返金処分や指定取り消しにつながる重大なコンプライアンス違反となる可能性があるため、開業時から正しく運用する体制を整えてください。
⚠️ハルデイズへの重要アドバイス
処遇改善加算Ⅰは年間で約150〜360万円の収入増につながる非常に重要な加算です。取得要件の準備(就業規則整備・計画書提出)を開業前に必ず完了させてください。特に計画書の提出期限(4月15日前後)を逃すと年間で数百万円の損失になります。社会保険労務士・行政書士への相談を強くお勧めします。
